お疲れ様です、Naoです。
みなさん、腰袋の中身は充実していますか？ ドライバー、ニッパー、ペンチ…といった「基本の工具」は誰でも持っていますよね。
しかし、現場には「普通の工具じゃ手も足も出ない隙間」や「指が入らなくてイライラする作業」が必ず存在します。 そんな時に、サッと特殊な工具を出して解決できるのがプロの保全マンです。
今回は、私が現場で実際に助けられた「あると便利なニッチな工具」を厳選して紹介します。 これが工具箱にあるだけで、作業ストレスが劇的に減りますよ。
1. 【狭所・隙間】普通は入らない場所を攻略する
① フジ矢 ライトショートモンキー（開口43mm / 53mm）
これ、最強です。 通常のモンキーレンチだと、大きく口を開こうとすると柄まで長くなってしまい、狭い場所で振り回せません。
しかし、このフジ矢のショートモンキーは「柄は短いのに、口はガバッと開く（最大53mm）」という設計。 配管の大きなナットを回したいけどスペースがない…という絶望的な状況で大活躍します。軽量化されているのも腰に優しくてGood。
② TONE 薄型スパナセット
ダブルナットの固定や、キャスターの足元など、「普通のスパナだと分厚すぎて入らない隙間」ってありますよね。 そんな時はこれ一択。ペラペラの薄さですが強度は十分。
特にこのTONE製スパナセットの良いところは、「首の角度が75度」ついている点。 この角度のおかげで、裏返しながら少しずつ回すことで、ハンドルを振るスペースがほとんどない場所でも回せます。
③ TONE 小型ビットラチェットセット
ドライバーが入らないくらい狭い場所のネジ、どうしていますか？ このビットラチェットは指先サイズ。これにプラスビットを挿せば、高さ数センチの隙間でもネジ締めが可能です。
④ ロングビットセット
逆に「奥すぎて届かない」場所にはこれ。 インパクトドライバーやビットラチェットに装着して、カバーの奥にあるネジを回します。長さ違いで数種類持っておくと無敵です。
2. 【精密・調整】イライラを解消する専用ツール
⑤ Oリング取り外し用フックピンセット（ピックツール）
シリンダーや配管の内側にあるOリング。 マイナスドライバーや爪で取ろうとして、溝を傷つけたり、全然取れなくてイライラした経験はありませんか？
このフックツールを使えば、先端の絶妙な曲がりがOリングに引っかかり、一発でスルッと取れます。 「あの苦労はなんだったんだ」と感動するはずです。
⑥ ミニ水準器
センサーの取り付けや架台の設置時、ポケットに入るこのサイズが便利です。 スマホのアプリでも代用できますが、油まみれの現場では専用工具が一番。サッと置いて水平確認、プロの基本動作です。
⑦ ワニ口クリップ（テストリード）
電気のトラブルシューティング時、テスター棒をずっと手で当てていると他の作業ができません。 ワニ口で端子を挟んでしまえば、両手がフリーになります。通電チェックや動作確認の効率が倍増します。
3. 【速度・パワー】もはや定番、でも外せない
⑧ 電動ドライバー（ペンドラ）
「手回しの方が感覚がわかる」という意見もありますが、数は力です。 盤のネジを何十本も開け閉めする時、手回しでは腱鞘炎になります。締め付けの最後だけ手で確認すればOK。ビットの差し替えで何でも回せるのも強みです。
⑨ エンジニア ネジザウルス
[以前の記事（なめたネジのリカバリー術）]でも紹介した、レスキュー工具の王様。 頭が潰れたネジを見たら、迷わずこれを抜きましょう。
⑩ ANEX ネジとりインパクト 7本組セット
[以前の記事（なめたネジのリカバリー術）]で紹介した、「衝撃」を与えるための必須ツール、ショックドライバーの小型版です。ハンマーで叩くと先端が「グッ」と回転して、固着したネジを緩めます。
この「7本組セット」が神なのは、通常のプラスビットだけでなく、「なめたネジを回せる特殊ビット」も最初から入っている点です。 固着したネジにも、頭が潰れたネジにも対応できる、まさに現場のレスキューキットです。
まとめ：ニッチな工具は「時間を買う」投資
いかがでしたか？ 「なくてもなんとかなる」場面もあるかもしれませんが、これらの工具があれば「苦戦する30分」を「瞬殺の1分」に変えられます。
- フジ矢 ショートモンキー（狭い場所の大径ナット）
- TONE 薄型スパナ（隙間のナット、75度の角度が神）
- Oリングフック（内側のパッキン交換）
- ANEX ネジとりインパクト（固着・なめたネジの両対応）
まずはこのあたりから、工具箱の仲間に入れてみてはいかがでしょうか。 良い仕事を、良い道具で！
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